
生活費をカードローンで賄うことは、一時しのぎにしかならず、むしろ家計を悪化させる危険な行為です。高金利の借入が生活費に組み込まれると、返済と新たな借入を繰り返す悪循環に陥ります。
なぜ生活費の借入が危険なのか、そしてその状況からどう抜け出すかを知っておきましょう。
生活費をカードローンで借りる危険性
生活費不足をカードローンで補うことは、根本的な解決にならないばかりか、状況をさらに悪化させる要因になります。
返済が新たな生活費不足を生む悪循環
カードローンで生活費を借りると、翌月以降は「生活費+返済額」が必要になります。収入が変わらなければ、前月よりも資金繰りが厳しくなることは明らかです。
| 月 | 収入 | 生活費 | 返済額 | 不足額 | 累積借入額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 20万円 | 22万円 | 0円 | 2万円 | 2万円 |
| 2ヶ月目 | 20万円 | 22万円 | 0.3万円 | 2.3万円 | 4.3万円 |
| 3ヶ月目 | 20万円 | 22万円 | 0.6万円 | 2.6万円 | 6.9万円 |
| 6ヶ月目 | 20万円 | 22万円 | 1.5万円 | 3.5万円 | 約15万円 |
上記の表が示すように、毎月2万円の生活費不足をカードローンで補った場合、返済負担が加わることで不足額は徐々に増加します。半年後には借入残高が15万円に達し、月々の返済額も増えていきます。
金利負担が家計をさらに圧迫する
カードローンの金利は年15~18%が一般的です。生活費として10万円を借りた場合、1ヶ月で約1,500円の利息が発生します。これは必要な支出ではなく、借りたことによって生じる純粋な負担です。
毎月3万円を借り続ければ、年間で約5~6万円の利息を支払うことになります。この金額があれば、生活費の一部を賄えたはずです。借入によって解決しようとすることが、かえって家計を悪化させているのです。
精神的ストレスと生活の質の低下
借金を抱えた状態での生活は、常に返済のプレッシャーがつきまといます。給料日前の不安、督促の恐怖、将来への見通しの暗さなど、精神的な負担は想像以上に大きいものです。
この状態が続くと、仕事や人間関係にも悪影響が出る可能性があります。集中力の低下や体調不良につながることもあり、結果的に収入減少のリスクすら生じます。
すでに借りてしまった場合の対処法

既に生活費をカードローンで借りている状況であっても、適切な対応をすれば抜け出すことは可能です。
家計の徹底的な見直し
最初に取り組むべきは、収入と支出の現状把握です。以下の項目を確認しましょう。
- 固定費:家賃、光熱費、通信費、保険料など毎月必ず発生する支出
- 変動費:食費、日用品、交通費、娯楽費など金額が変わる支出
- 特別費:冠婚葬祭、医療費、家電の買い替えなど不定期な支出
特に固定費の見直しは効果が大きいです。格安スマホへの乗り換えで月5,000円、不要な保険の解約で月3,000円など、一度見直せば継続的に支出を減らせます。
収入を増やす具体的な方法
支出削減と並行して、収入増加の方法も検討しましょう。副業が可能な職場であれば、週末のアルバイトや在宅でできる仕事を探すことも選択肢です。
また、勤務先の給与体系を確認し、残業手当や資格手当など、活用できていない制度がないかチェックしてください。転職も視野に入れるなら、より高収入の職場を探すことも長期的な解決策になります。
公的支援制度の活用
生活が困窮している場合、公的な支援制度を利用できる可能性があります。
- 生活福祉資金貸付制度:低所得世帯向けの低金利貸付
- 住居確保給付金:家賃の支払いが困難な場合の支援
- 生活保護:最低限度の生活を保障する制度
- 自治体独自の支援制度:各市区町村で提供される支援
これらの制度は条件が設けられていますが、該当する場合は積極的に活用すべきです。市区町村の福祉課や社会福祉協議会に相談してみましょう。
悪循環から抜け出すための行動計画
具体的な行動計画を立てることで、確実に状況を改善できます。
3ヶ月以内の短期目標
まずは新規借入を止めることが最優先です。そのために、以下の対策を実行しましょう。
食費を見直し、自炊中心の生活に切り替えます。外食やコンビニでの買い物を控えるだけで、月1~2万円の節約が可能です。娯楽費は一時的にゼロにする覚悟も必要です。映画やゲームなどの有料コンテンツは我慢し、図書館や無料のイベントを活用しましょう。
この3ヶ月で、収入の範囲内で生活できる体制を整えることが目標です。
6ヶ月以内の中期目標
新規借入を止められたら、次は既存の借入を減らすフェーズです。節約で浮いた資金は全て返済に回します。月1万円でも繰上返済を続ければ、確実に残高は減っていきます。
同時に、緊急予備資金として月5,000円でも貯金を始めましょう。突発的な支出に対応できる資金があれば、再び借入に頼る必要がなくなります。
専門家への相談も検討する
自力での解決が難しい場合、早めに専門家に相談することが重要です。法テラスでは無料の法律相談を受けられますし、消費生活センターでは家計相談に応じてもらえます。
借入額が大きく返済の見通しが立たない場合は、債務整理という選択肢もあります。任意整理や個人再生など、状況に応じた方法がありますので、弁護士や司法書士に相談してみてください。早期の相談が、より多くの選択肢を残すことにつながります。